肥満外来(ウゴービを用いたメディカルダイエット)

痩せたいけれど、保険診療では始められない方へ

「いろいろ試しても痩せない」「大病院でしか治療できない」「6か月も指導を受けないと薬が使えない」——そんなお悩みをよく耳にします。

当院では、検査結果がそろっていれば初回から治療を開始できる、自費診療による「メディカルダイエット外来」を開設しました。過剰な検査や長期の通院指導は行わず、医師管理のもとで安全かつ効率的に減量をサポートします。

「ウゴービ」を用いたメディカルダイエットのご案内

2025年より、当院では肥満症に対する自費診療「メディカルダイエット外来」を新たに開始しました。薬物療法を通じて医学的に肥満の改善を目指したい方に向けて、GLP-1受容体作動薬「ウゴービ(セマグルチド)」を用いた治療を行っております。

外来開設の背景

近年、生活習慣やストレスの影響により、肥満に悩む方が増えています。肥満は高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病を引き起こす原因にもなり、放置すると健康リスクが高まることが知られています。

2024年に日本でも肥満症治療薬として承認された「ウゴービ」は、従来の治療薬とは異なり、食欲を抑えて減量効果をもたらす新しいタイプの薬です。しかし、保険診療での使用は大学病院など限られた施設に限定され、さらに6か月間の生活指導が必須となるなど、治療開始までに大きなハードルがあるのが現状です。

そこで当院では、より多くの方が安心して治療を受けられるように、ウゴービを自費診療として導入しました。

当院の肥満症外来が選ばれる理由

1.初回から治療を開始できる可能性
健診結果や採血データをお持ちの方は、その場で治療方針を決定し、安全性が確認できれば初回からウゴービによる治療を開始します。

2.検査は必要最小限、安全性を重視
糖尿病や甲状腺疾患など、ウゴービの使用に影響する項目を中心に確認し、過剰な検査は行いません。

3.通院は月1回、待ち時間を短く
忙しい方でも続けやすいよう、短時間で効率的な診療体制を整えています。

4.医師が日常生活の工夫を一緒に考えます
食事や運動について、診察時に無理のない範囲でアドバイスを行います。継続的な栄養指導プログラムは設けていませんが、患者さまご自身のペースで取り組める工夫をサポートします。

ウゴービとは?

ウゴービは、週1回自己注射するGLP-1受容体作動薬です。脳の食欲中枢に作用して食欲を抑え、無理な食事制限をせずに減量効果が期待できます。

日本人を対象とした臨床試験では、平均して約13%の体重減少が報告されており、内臓脂肪・血糖・血圧などの代謝指標にも良い影響を与えることが確認されています。

当院がウゴービを導入した理由は、科学的根拠に基づく確かな効果に加え、医師の管理下で安全に使用できる点にあります。生活習慣の改善が難しい方でも、医学的サポートを受けながら安心して治療を進められます。

治療の対象となる方

以下のいずれかに該当する方が対象となります。

  • BMIが35以上で、肥満に関連する健康障害(高血圧・脂質異常症・2型糖尿病など)を1つ以上有する方
  • BMIが27以上で、肥満に関連する健康障害を2つ以上有する方

※BMIが27未満の方については、症状や健康状態を総合的に判断いたします。
※美容目的のみの処方は行っておりません。

以下に該当する方は治療対象外となります。

  • 20歳未満の方
  • 妊娠中・授乳中の方
  • 重度の肝機能・腎機能障害のある方
  • 過去にセマグルチド製剤で重篤な副作用を経験された方

受診時にお持ちいただきたいもの

以下の情報をお持ちいただくと、治療開始までがスムーズです。

  • 直近(6か月以内)の健康診断結果
  • お薬手帳、または服用中の薬がわかるもの
  • 他院での検査データ(採血・画像など)

※上記のデータがそろっている場合は、初回から治療を開始できる場合があります。
※当院かかりつけの方は、既存データを利用してスムーズに開始できます。

当院での治療の流れ

  1. 初回受診
    ・診察、問診(生活習慣・既往・服薬の確認)
    ・身長・体重・血圧測定、血液検査・尿検査(必要時)
    ・お持ちの健康診断結果や検査データを確認し、安全に治療が可能と判断された場合は、初回からウゴービによる治療を開始します。
    ・検査が必要な場合は、当日に採血を行い、次回の受診時に結果を確認したうえで治療を開始します。
  2. 再診(治療開始または結果説明)
    ・検査を行った方は、結果説明を行い、適応があればここでウゴービ治療を開始します。
    ・すでに治療を始めている方は、体重・血圧測定、副作用確認を行い、必要に応じて用量を調整します。

私たちの考える「メディカルダイエット」

当院では、薬を「痩せるための魔法」ではなく、生活習慣を見直すきっかけとして位置づけています。薬によって体重が減少することで、「もう一度頑張ってみよう」と前向きな気持ちが生まれます。そのタイミングで食事や生活を整えることができれば、薬をやめてもリバウンドしにくい体を作ることができます。

当院は、“短期の減量”ではなく“持続可能な健康体”を目指し、医師が伴走しながら無理のない治療を提案いたします。

主な副作用・注意点

ウゴービは比較的安全性の高い薬剤ですが、以下のような副作用が報告されています。

・消化器症状(30〜50%に発現)

吐き気、下痢、便秘、消化不良、腹痛、嘔吐、膨満感、げっぷ、食欲不振など。多くは投与開始から数週間で軽減します。

・注射部位反応

発赤、かゆみ、腫れなど。注射部位を変えることで軽減できます。

・低血糖症状(糖尿病薬併用時)

脱力感、冷や汗、動悸、ふるえ、頭痛などが出ることがあります。

・その他の注意点

急性膵炎、胆石症、脱毛症、腎機能障害などがまれに報告されています。強い腹痛や嘔吐、黄疸、脱毛、尿量減少などがある場合は速やかにご相談ください。

費用(税込)

用量/週4回分(約1ヶ月分)
0.25mg16,000円
0.5mg26,500円
1.0mg48,000円
1.7mg66,000円
2.4mg87,000円

・国内正規流通品を使用しています。
・高用量からの開始を希望される方は、事前にご相談ください。(ウゴービでの治療歴のある方のみ)
・薬剤費のほか、以下の費用がかかります。

項目金額
初診料3,300円
再診料1,100円
検査料(検査時のみ)5,000円

よくあるご質問(FAQ)

Q1. 保険診療では受けられないのですか?
現在、ウゴービの保険適用は大学病院など一部施設に限られています。当院では自費診療として安全に治療を行っています。

Q2. ダイエット目的でも受けられますか?
美容目的のみの処方は行っていません。BMIや健康状態を踏まえて医学的に適応のある方を対象としています。

Q3. どれくらいで効果が出ますか?
個人差はありますが、多くの方が3か月前後で体重減少を実感されています。

Q4. 注射は痛いですか?
非常に細い針を使用しており、ほとんど痛みはありません。ご自身で簡単に行えるよう、医師が丁寧に説明いたします。

Q5. 薬をやめるとリバウンドしますか?
食事や生活習慣を整えることでリバウンドを防ぐことが可能です。医師が卒業までサポートいたします。

Q6. 初回からウゴービを始められますか?
健診結果や直近の検査データをお持ちで、医師が安全と判断した場合には初回から治療を開始できます。データがない場合は、採血結果を確認後(通常1〜2回目の受診で)治療を開始します。

ご予約・お問い合わせ

当院の肥満外来は完全予約制です。
Webまたはお電話にて「肥満外来希望」あるいは「メディカルダイエット外来希望」とお伝えください。
必要な検査結果をお持ちの方は、スムーズに治療を開始できます。