多項目同時PCR検査機器

最新のPCR検査技術で15種類の病原体を同時検出

当院では、患者様の診断精度向上と負担軽減を目指し、多項目同時PCR検査機器(BioFire® SpotFire®システム)を導入いたしました。
この検査機器では1回の検査で15種類の呼吸器感染症の病原体について核酸の検出を行うことができます。
これまでは複数の病原体を調べるには何回も綿棒を鼻から入れなければならなかったのですが、この検査機器では1回で済みます。

主要な呼吸器感染症の原因を20分で特定

所要時間は約20分で、2名分の検査を同時に行うことができます。これまでより診断から治療開始までの時間を大幅に短縮することができ、治療を早期に開始することができるようになりました。
本検査で診断可能な病原体は15種類あり、新型コロナウイルス、インフルエンザA・B、RSウイルス、アデノウイルス、ヒトメタニューモウイルスなどのウイルスに加え、マイコプラズマ、クラミジア、百日咳菌などの細菌も検出可能です。特に、従来の検査方法では診断が困難であった百日咳やマイコプラズマ感染症に対しても、高精度な診断が可能となりました。
検査方法は、綿棒を鼻から差し入れて、のどの奥の粘液(鼻咽頭ぬぐい液)を採取します。

検査適応、検査費用、保険適応について

原則として発熱外来にご案内する患者さんが対象で、医師が必要と判断した場合に実施します。
検査費用は、医療費の自己負担割合が3割の方は約4,500円、2割の方は約3,000円、1割の方は約1,500円です。(検査費用の他に診察代等がかかります。)

従来の抗原検査と適切に組み合わせながら、呼吸器感染症の診断精度の向上に役立てていきたいます。気になることがありましたら、ご相談ください。